075

戦女、立ち上がろうとするが、一瞬…動きが止まる!

戦女(「うううっ……そ、そろそろ限界か……ヤツに悟られないようにしないと!」)

戦女、大首領葛を睨む……
大首領葛「ひいいぃぃ……い、戦女……待て!俺だ!葛だよ……わかるだろ……た、助けてくれ!」
戦女「貴様、今度は葛の人格を使って命乞いか?」

立ち上がると一歩ずつ近づく戦女!
大首領葛「よ、寄るな!寄るな戦女っ!」
ただの木刀と成り果てた邪黒刀を振り回す大首領葛!

戦女「貴様、俺がそんなことで油断するとでも思っているのか?」
戦女、雷刃に気を溜める!

大首領葛「ほ、本当だ!本当に葛なんだ……隊長の葛!葛隊長だよ…だ。だから斬らないで……頼む戦女!」

戦女、雷刃を上段に構えるとさらに距離を縮める!

大首領葛「い、今までお前たち姉妹にしてきたことは謝る、だ、だから……」

戦女、大首領葛を一刀両断する!
戦女「葵姉さんにマーキングされた貴様が本体であることは間違いない!」
大首領葛「ぐわぁぁぁ!」
切り裂かれ絶命する大首領葛!

戦女「お、終わった……な、長い戦いがこれで……!」
戦女を突然襲う急激な脱力感!
戦女「ち、力が入らない……ま、まあ……仕方ないか…」

月黄泉「い、戦女……見事です、でも独りの力で『戦雷女』になるなんて無茶しすぎです!」
戦女「はぁはぁ……でも、なんとかなっただろ、月黄泉姉さん!」

月黄泉「さぁ、戦女、相当な疲労だろうけど、この拘束を外して!一刻も早くみんなを!特にあの『黒い箱』の中の姫と時女が心配…………えっ……あああっ……な、なんで?!」
戦女と月黄泉の前には大首領が立っている!
戦女「も、もう一体……分身が残っていたか!」

月黄泉「いや、おかしい!分身は本体が死ねば消滅するはず!」
戦女「じゃあ、こいつは何なの?」
大首領「ワシは本体じゃよ!」
戦女「そ、そんなはずはない……葵姉さんのマーキングは確かに……それに体内の蟲も俺が斬った…………」
大首領「フフフ、そう!あれは確かに本体じゃった!先程まではな!」
月黄泉の胸を鷲掴みにしながら話す大首領……

月黄泉「はううっ……さ、先程ですって…………ま、まさかお前たちは思念体…うううっ……」
大首領「フフフ、さすがは月黄泉じゃな!そうワシは思念体!だから一体残っておればそれが本体となるのじゃ!この一体は緊急用じゃよ!」
戦女「貴様、月黄泉姉さんから離れろ!よくわからないけど……とにかく貴様がラスト一体なんだな、なら叩き斬れば済むこと!」
立ち上がろうとする戦女!

大首領「今のお主に出来るかのぉ(笑)」
戦女「な、なんだとっ……うっ!……うっ…うわあああぁぁ!」
戦女の体に異変が!
月黄泉「い、戦女っ!」
そこには白装束に身を纏った戦女が……

076
戦女「しまった……じ、時間切れか……」

大首領「どうやらそのようじゃな、自慢の雷刃も、もう使えないようじゃな!」
戦女、鞘に納まってしまった雷刃を見る!
月黄泉「ダ、ダメです、戦女!今のあなたはその白装束によって何とか生きています。それを剥がされれば死んでしまう!」
戦女「チッ……月黄泉姉さん……余計なことを……」
大首領「なら、この黒こげの木刀でもお主に勝てそうじゃな(笑)」
大首領、邪黒刀を掴むと戦女の首筋に当てる!
戦女「うううっ……」

大首領「フフフ、もう立ち上がる力も残っておらんだろう、ワシが立たせてやろう!」
大首領の呪術によって後ろ手に拘束され、強制的に立たされる戦女!

戦女「……俺をどうする気だ?殺すならさっさとやれよ!」
大首領「お主には本当に殺されかけたからのぉ、まずは少々お仕置きをしてやろう!」
戦女「なっ………ふざけるな!」
大首領「まずはこの忌々しい時女のドライバーじゃな!」

大首領、邪黒刀の剣先でドライバーを突くと……解除され地に落ちる!
戦女「なっ……ドライバーが…簡単に外されるなんて!」

大首領「フフフ、ついでに両腕の拘束も解いてやったぞ!さぁ命乞いでもしてみるかの(笑)」
戦女「誰が!貴様になど命乞いするか!」
大首領「なら、お主!この状況どうするのじゃ?」
邪黒刀を突きつけられた戦女は徐々に追い詰められていく!

戦女「く、くっ……」
大首領「フフッ、今すぐ殺してやってもよいが…………お主が倒れたら次は月黄泉の番じゃがな、増殖!」
分身が月黄泉の前に現れ近づく!
月黄泉「戦女…私のことは構わず自分の事だけ考えて…うぐっぅぅうっ!」

戦女「や、やめろ………わ、わかった、好きにしろ!」

大首領「では、その拘束台に座ってもらおうかの!」
拘束台に座した戦女に邪黒刀を突き立てる大首領……

戦女「ううぅっ…俺が仕置きとやらに耐えているうちは月黄泉姉さんには手を出すなよ!」
大首領「フフッ、葵と同じ運命をたどっておるのぉ(笑)」
呪術で戦女の白装束がはだける!
戦女「くっ………」

大首領「フフッ…では始めるとするかの!」

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