071
(葵の全身に群がる絶望喰蟲の子蟲………)

大首領葛「ヒヒヒッ!まずは子蟲の毒針でお主の体を蝕んでゆくのじゃな!」
(子虫の毒針に刺された葵の皮膚は徐々に変色していく…………そして……)

大首領葛「ヒヒヒッ!そして仕上げはこれじゃな!」

(大首領葛が絶望喰蟲を葵の頭部に…………)
葵「……シュー……ハー……シュー……ハー……」
(絶望喰蟲を通じて不気味な葵の呼吸が鳴り響く……)

大首領葛「早速、呼吸器官を乗っ取ったようじゃな、これで死ぬことも出来なくなってしまったな、葵(笑)」
大首領葛「子蟲の毒が全身に回る頃には、お主の絶望を餌に脳は完全に支配されるじゃろう!それで憑依は完了じゃ!」

大首領葛「憑依完了まで半日といったところなのぉ、ついにワシの弟……いや妹の誕生じゃな!」
(勝利を確信する大首領葛の背後より……)
声「なるほど、それはいいことを聞いた!ならまだ間に合うな!」
大首領葛「な、何者……!?」
(その瞬間!葵を囲むように稲妻が落ち、絶望喰蟲の幼虫の大半を消滅させる!)

声「これでさらに時間が稼げるな」
大首領葛「こ、この稲妻……ま、まさか…………」
(声の方向に振り向く大首領葛!そして視線の先には……)

大首領葛「戦女っ!この状況でお主もワシを欺いていたとはいい度胸じゃな!」
(完全に石化の呪文を打ち消す戦女!)


戦女「卑怯なお前のことだから、本当に勝利を確信するまで本体は現れないと思ってたよ!」
大首領葛「随分と大人しくしていたかと思えは……お主、力を温存しておったのか!」
(戦女、全身を子蟲の毒に蝕まれた葵の姿をみて…)

戦女「ひ、ひどい………葵姉さんには本当に辛い思いをさせてしまった……ごめん!ても、おかげで本体にたどり着けたよ、後は任せて!」
大首領葛「ヒヒヒッ!でもお主のドライバーはワシが粉々にしたはずじゃ、どうやって戦うのじゃ(笑)」
戦女「ドライバーならここにあるさ!」
(戦女の手にはドライバーが!)

大首領葛「な、なんじゃと…………?」
戦女「時女がその『黒い箱』に飛ばされる寸前に俺に託してくれたのさ、その想い!絶対に無駄にしてたまるか!」

大首領葛「時女か!異世界に飛ばしてもワシの邪魔をするとは!」
(時女のドライバーを腰に巻きつける戦女…………そして……)

戦女「さぁ、全てを終わらさせてもらうよ!」
(右手を宙にかざす戦女……)

大首領葛「お主、何を始める気だ?」
(突然、時空が割ける時空が割けると…………)

戦女「来い、雷刃!」
(時空より1本の日本刀が現れる!)

大首領葛「雷……雷刃だじゃと…………あの伝説の剣をお主が…………」
戦女「こいつを手にした俺は無敵だよ!」

(戦女を取り囲む分身たち!)

戦女「分身、貴様らはもう邪魔なだけさ!」
(雷刃を手に身構える戦女に襲いかかる分身だが……)

戦女「超変身!」

~ 刃 holy burst mode 戦雷女 ~🎵
(雷光とともに現れる新たなる霊衣を纏う戦女!)

072
戦女「超変身!」
~ 刃 holy burst mode 戦雷女 ~🎵
(雷光とともに現れる新たなる霊衣を纏う戦女!)

大首領葛「holy burst mode?しかも『戦雷女』じゃと?…………そのような形態、この宿主の情報にはないぞ!」
戦女「当たり前さ、葛みたいな男に手の内を見せたりしないよ、俺は!」



(ゆっくりと立ち上がる戦女!)
戦女「変身の衝撃で貴様以外、全部いなくなったな!つまりお前が本体ということでいいかな?!」

大首領葛「ウヌヌヌッ…………」
(その時、月黄泉の意識が戻る……)
月黄泉「……うううっ……い、戦女……そ、その姿は……ま、まさか……」

戦女「月黄泉姉さん、あんたは黙ってそこでみてな!」
月黄泉「………………」
大首領葛「ならその力、試させてもらおうかの!増殖!」
(大首領葛の分身が再び戦女をとりかこむ)

大首領葛「ヒヒヒッ!これでまたどれが本体かわからなくなるな」
(抜刀術の構えの戦女!)

戦女「かかってきな!」
(分身が一斉に戦女に襲いかかる……その刹那!)
戦女「【雷神】発動!」

(一瞬で戦女に斬り倒される分身の集団!)

大首領葛「赤…赤髪!……しかも、一瞬でワシの分身が全滅……!」

戦女「動くこと雷霆のごとし!我は『code 雷』のライダー 稲妻を従えし者!」
大首領葛「お主の力……こ、これほどとは…………!」
戦女「ほら、増殖しなくていいのか?残りは貴様ひとりだぞ!本体!」

大首領葛「……お主、明らかにワシが本体であることがわかっておるな、な、何故じゃ、何故わかる?」
戦女「それは、葵姉さんがマーキングしてくれたからさ!」
大首領葛「あ、葵が?……マーキングだと……あの死人と化した状態でか……?」
戦女「葵姉さんは、すべてを俺に託しすため、捨て石になったんだよ……だから俺も本体を確信するまで耐えたのさ!」

大首領葛「おのれ……時女だけでなく葵までもか……忌々しい!」
戦女「さぁ、覚悟しな!」
大首領葛「増殖!増殖!増殖!」
(数十体の分身が襲いかかるがまたも一蹴する戦女!)
戦女「無駄だ、貴様の能力はすべて俺には通用しない!」

大首領葛「……どうやらそのようじゃな……ワシはお主には勝てそうにない………しかし……」
戦女「……しかし?」
大首領葛「お主には勝てんが……こういうことは出来るぞ!」
(大首領葛の動作で室内が変化する、そして……)
月黄泉「うううっ…………い、戦女っ……!」

(変化した壁には磔にされた月黄泉と分身の姿が……)

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